WEBデザインの必要性

デザイン不要


ビジネスにおいてインターネットの活用は、集客や収益の手段として、以前より比較にならないほど増えています。

その中で、ホームページの重要性は言うまでもありません。
そしてホームページの制作では、業種業態によってWEB構成やWEBコンテンツの表現方法はかなり違ってきます。

BtoBかBtoCかでも当然ながら違いますし、店舗集客か通信販売かでもまったく違ってきます。

その場合、WEBデザインはどちらかというと二の次で、コピーライティングに重点を置くことが大事だと言われています。

要はデザインばかりに時間をかけ、肝心なキャッチコピーやボディコンテンツの内容が読み手に響かないのでは、まったく意味をなさないと言われているからです。

しかし、これは間違いです。
時間をかけてまでデザインに固執する必要はありませんが、ファーストビューの見た目が先ずは第一印象として飛び込んできます。

そこで、デザイン無視ではせっかくの訪問者を秒殺で帰らせてしまうことにもなりかねません。
それと、WEBデザインそのものが、コンバージョンを大きく左右する要素の1つにもなっているからです。

しかし、デザイン的に素晴らしいスキルを持っているデザイナーは数多くいますが、デザインとコンバージョンの双方にフォーカスしているデザイナーはまだまだ少ないように思われます。

それは、コンバージョンは先ほどWEBデザインは要素の一つと言いましたが、大きく左右する要素のもう一つはコピーライティングだからです。
ですので、WEBデザインとコピーライティングとがバランスよく表現できるのがベストです。

では、私はWEBデザイナーではないのでコピーライターとしての立場で、コンバージョンを生むためのWEBデザインの考え方をいくつか挙げたいと思います。

1.エド・バーネットの「40/40/20」の法則

本当にお客様の役に立ち、結果を保証できるコピーライターになるためには、デザインも抑えておくべきです。
それと同時にマーケティングのプロフェッショナルでもある必要があります。

そこで、エド・バーネットの「40/40/20の法則」は、全てのデザイナーやコピーライターが抑えておくべき重要な法則です。

エド・バーネットの40/40/20の法則

マーケティングが成功して多くの売上げを生み出すかどうかは以下の3つの要素によって決まるという法則です。

  • 40%:正しいターゲットにアプローチ
  • 40%:商品の品質
  • 20%:デザインやコピーライティングなどのセールステクニック


つまり、ある商品が大きく売れるかどうかの大部分は、サイトのコピーライティングやデザインよりも、適切なターゲティングと商品クオリティにかかっているということです。

デザインやコピーライティングだけで改善できることは意外なほどに少ないことが分かります。
そのことを理解した上で、下記のポイントに従ってWEBサイトをデザインしていくことが必要です。

2.Zの法則

サイト訪問者の大半は、WEBサイトを開いた時の第一印象で、そのページを読み進めるかどうかを決めます。
つまり、WEBサイトのコンバージョンを上げるために、まず必要なのは、人間の視線の動きに沿った魅力的なファーストビューを用意することです。

そして、ファーストビューをデザインする際は、Zの法則が役に立ちます。

Zの法則

現在の新聞レイアウトの原型を創ったエドムンド・C・アーノルドのデザインコンセプトをベースとして、WEB上での人間の視線の動きを可視化したものです。

以下の図を見てみてください。

Zの法則

Zの法則によると、人間はWEBページを開いた時に、①→②→③という順番で視線が推移していき、最終的に④で視線が落ち着くことになります。

ですので、①に魅力的なキャッチコピーを配置や商品画像を配置して、最終的に視線が落ち着く④のエリアにコール・トゥ・アクションのボタンを配置するように、商品詳細ページやランディングページをデザインすると、サイト訪問者を迷わせることなく購買まで誘導することができるというわけです。

そのためにもファーストビューには、コンバージョンを生み出すために必要最低限の要素を必ず設定しておくことが必要です。

3.Fの法則

理想はファーストビューだけで、サイト訪問者に購買行動まで行ってもらえるようなWEBページですが、多くの場合それは難しいです。
なので、しっかりとボディコンテンツを用意する必要があります。

ですが、WEBユーザビリティ研究の第一人者でヤコブ・ニールセン博士の2008年の研究によりますと、サイト内の文章は、平均で全文章量の28%しか読まれていないことが分かっています。
つまり、人はボディコンテンツの文章を隅から隅まで読むのではなく全体を流し読むようにします。

そして、流し読みの際、その視線は下図のようにF型で推移していきます。

Fの法則

ですので、このFラインに沿って、流し読みに適したサイトレイアウトでデザインができれば、同じ時間でサイト訪問者に与える情報量を増やし、コンバージョンを高めることができます。

その際の注意点は以下の通りです。

魅力的な小見出しを使いデザインで目立たせる

魅力的な小見出しとは、ページを流し読みしている人の注意を引きつけ、”読みたい”と思わせるような文言です。
小見出しをコピーライティング的にはフックと言い、引っ掛けるという意味です。
ページから離脱しようとする人をそのフックで引っ掛けて引き留める役割をします。
こうした文言を、流し読みの時でも目に入るようにデザインするとよいでしょう。

ブレットリストを使う

ブレットリストとは、商品やサービスによって得られるベネフィットを箇条書きにしたものです。
そこに書き記したベネフィットのうち、どれか1つでもはまれば、サイト訪問者は、そこで立ち止まって、文章を読もうとしてくれます。

もちろん、ブレットリストもデザイン的に目立つようにしておくことが必要です。
ただし、このブレットは20も30も数多く書き出すと、読み飛ばされますので注意してください。

それぞれの文章の最初の2行のインパクトを重視する

小見出し(フック)やブレットリストに目が留まったサイト訪問者は、実際に文章を読もうとしてくれます。
しかし、その時に、最初の文章でサイト訪問者を引き込むことができなければ、途中まで読んで、離脱されてしまいます。
つまり、それぞれの文章の最初の2行には特に気を配る必要があります。

これらのテクニックを使って、デザイン重視の見た目だけではなく、コンバージョンを生むために必要な情報がサイト訪問者にしっかりと伝わることが肝心です。

4.0.2秒ルール

ミズーリ大学の研究によると、サイト訪問者は、WEBページを開いたら、まず2.6秒かけて全体にザッと目を通し、そして、気になった部分に0.18秒だけ焦点を合わせて、じっくり読むか、次のパーツに移るかを決めることが分かっています。

つまり、実際に読み進めるか、そのパーツを飛ばすかを決めるのに0.2秒もかからないのです。
従って、サイト内の各要素は0.2秒以内に、サイト訪問者の注意を引けるようにデザインを心がける必要があります。

なお、実験の際に、サイト訪問者の目が最も止まりやすかったパーツは以下の内容です。

  • 1.サイトロゴ:6.48秒
  • 2.メインナビゲーションメニュー:6.44秒
  • 3.サイト内検索メニュー:6秒
  • 4.FacebookのLikeBoxやTwitterのフォローボタン:5.95秒
  • 5.サイトのキャッチ画像:5.94秒
  • 6.文章コンテンツ:5.59秒
  • 7.コンテンツ直下:5.25秒

WEBサイトやランディングページをデザインするときは、全体のデザインと同様に、
以上の7つのパーツに関して特に集中してデザインをするようにしましょう。

最後に:機能的なデザインとは?

webデザイン

現在のWEB市場で競合他社に勝つためには、WEBデザイナーはもちろん、コピーライターやマーケターが、それぞれの仕事を深く理解して、強い信頼関係を築いた上で、仕事を進める必要があります。

そのため、WEBデザイナーは、コピーライティングやマーケティングを理解する必要がありますし、コピーライターもWEBデザインや、マーケティングの視点でWEBの構成を考える必要があります。
また、全体を統括するマーケターには、WEBデザインやコピーライティングだけでなく、システムエンジニアとしての経験やノウハウが必須でしょう。

そして、職種を超えて、「自社またはクライアントの売上げを増やす」という共通の認識を持って、機能的にチームとして動くことで、初めて成果が出やすいデザインを実現することができるわけです。